塾の利用法 ::: 塾では成績が上がらない理由 :::


1. 大手集団塾の利用法
〜集団塾では成績が上がらない理由
2. 大手集団塾のメリット・デメリット・集団塾に向かない子
3. 〈コラム〉皆さんの塾では宿題をチェックしてくれますか?
4. 個別指導塾の選び方
〜個別指導塾では成績が上がらない理由

 

 後掲(こうけい)の表は集団塾のメリット・デメリット・集団塾に向かない子の例を集めたものです。このようにして見ると、本格的に安心して勉強に打ち込めるようになる以前に、さまざま様々な問題があるんだと感嘆(かんたん)させられます。

 こうした問題が起こる原因は、塾側が提供しようとするサービスとご家庭が望むサービスに食い違いがあることにあります。例えば、ご家庭では“塾は復習するところまで面倒を見てくれるはずだ”と思っていたところ、塾側の言い分では“復習は当然自己責任でするものだ”、という具合です。塾選びでは、入塾時にこうした誤解を無くしておくことが本当に重要です。高校入試に失敗してから塾を恨むようではもう遅いからです。

 ただ、塾でも家庭教師でも合格を100%保証してはくれません。いくら頑張って勉強したとしても、高校入試本番で実力を出し切れるかどうかは分からないからです。だからご家庭は高校入試の合格発表の日までずっとドキドキハラハラしなければならない、塾選びでも冷静になれないんです。これは予想以上に辛(つら)い、本当に。こうした苦しい生活にどのように向き合えばよいか、田中貢著「中学受験合格して失敗する子不合格でも成功する子」(講談社)のはしがきに次のようなくだりがあります。

中学受験で一番いいのは、一生懸命がんばって、落ちること、
次が、一生懸命がんばって、合格すること、
次が、がんばらないで、落ちること、
最悪なのは、がんばらないで、合格すること。

 “一生懸命頑張って落ちることが一番いい”とは正直私も驚きました。私自身が指導する立場にありながらこれを記事にしてよいのか、悩みました。例えばインターハイの常連校に入学してどうしてもその学校で活躍したいと考えている人にはその学校への合格しか頭にないんですから。しかしよく考えてみれば、例え不合格になったとしても受験後のことを長い目でみれば不合格は合格より価値がある、ということも確かに言えます。同じような意味で“若いうちは金で買ってでも苦労をしろ”といわれますが、苦労や失敗の積み重ねは貴重な財産になるからです。その意味で、長い目でみれば“一生懸命がんばって、落ちること”はいわば“一粒で二度おいしい”と考えることができます。

 一方で、“がんばらないで合格すること”がなぜ最悪なんでしょうか。これもやはり受験後のことを長い目で見ると“最悪”なんです。なぜ最悪かというと、当面は合格していい気分ですが、この“いい気分”がくせものだからです。がんばらないで合格したということは、相当頭が良くて合格したか、幸運に助けられて合格したかのどちらかです。仮に幸運に助けられて合格した場合、その人はいい気になって自分の実力を過信してしまいます。こういう人はまわりのみんなも自分を尊敬してくれると錯覚しますから、将来ことごとく周囲の人と対立するおそれがありますし、また、何事にも手抜きをするようになります。幸運なのに不満だらけの人になっちゃう危険があるんです。

 当面の勉強の目的はもちろん高校入試で絶対に合格を勝ち取ることですが、これが“最終目的”ではない、成功も不成功も体験することによって知恵を絞って困難に立ち向かえる人になって欲しい、そのためには今すぐできることや改善できることにはどんどんチャレンジして欲しい、こんなことも考えれば後掲(こうけい)の表の見方も変わってくると思います。

メリット ・合格実績や受験情報豊富である
・優秀な講師が多い
・カリキュラムがしっかりしている
・友達と一緒に勉強できる
デメリット ・時間的に部活との両立が難しい
・学校の進度と合わない
・先生に質問しにくい
・帰宅時間が遅くなる
・宿題を出してくれない
・宿題をチェックしてくれない
・授業が騒がしいときがある
・テキストや課題が多すぎてどこから手をつけていいか分らない
・生徒それぞれ理解度が異なるのに塾のカリキュラムを押し付けられる
集団塾に
向かない子
・塾を3回以上変えたことがある
・定期テストの前に塾を休む
・先生に叱られるとふてくされる
・友達同士で勉強を教え合うことがない
・先生の好き嫌いが激しい
・自分で学習計画を作ることができない
・授業中・授業後に先生に質問できない
・理解できないことがあってもやりすごしてしまう
・落ち着きがなく自分勝手な行動をする
・宿題や復習を忘れることが多い
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