高校受験家庭教師の極意


1. 授業で最初にすべきこと
〜生徒の能力を引き出す下地を作る
2. 生徒が自ら考えようとする意欲を引き出す
3. 親の関わり方
4. 教師は頼られる存在であるとともにきさくである必要がある
5. 生徒の記憶に残りやすいように問題を単純化する

 

 ご家庭から「親が勉強を教えてはいけないんですか」と聞かれることがあります。塾では親が子供の勉強内容に踏み込まないように指導するからですね。塾としてはまずい解き方をしているのがバレたら困りますし、そのほか、親が子供に勉強を教えると感情がストレートにでてしまい結局は親も子供もヘトヘトになってしまうとか、昔の勉強法と今日の勉強法がズレているために子供が混乱してしまう、という弊害(へいがい)はあると思います。しかし、有益な面もあるんですね。私もそうなんですが、父親は仕事にかまけて子供のことは妻任せになりがち。また、中学生ともなると手取り足取り手間がかかりませんから、母親もつい「ああしなさい」「こうしなさい」と指示・命令だけですまそうとしたり、見てみぬふりをしてやりすごしてしまう。そこにきて反抗期の子供は「自分は何でも自分ひとりでできるんだ!」なんて思い込み、親の期待と裏腹の行動にでてしまう・・・。こんなときは、少しでも家庭の中の役割分担を見直す必要があるんですね。親が勉強を教えて子供の尊敬の視線に浴するのもいいものです。

 ですからある程度の弊害(へいがい)は覚悟してでも親が勉強を教えてもいいんです。ただある程度の弊害には目をつむるとしても、逆効果になっては困ります。勉強を教える方法を医療に例えると、移植による治療法と自然治癒(ちゆ)力を促(うなが)す治療法に大別することができます。移植法によれば即効性はあるんですが、拒絶反応が起これば台無しですね。子供が学校や塾でどのように習っているかを棚において「なぜ分からないの?」なんてすぐ子供をなじったり、子供がいつまでたっても平均点をとれないなんてことになれば、これはもう拒絶反応、すなわち逆効果だと思うんです。そうなってしまったら、親は潔(いさぎよ)く家庭教師に指導を委ねるべきです。

 家庭教師であれば、親子関係ほどの親密な関係はありませんから、生徒をあからさまに子供扱いしません。親に説教されると猛烈に反発する子供でも、先生の説教には耳を傾けるのはそのためです。例えば、親が部屋をいつも汚くしている子供に対して「部屋を掃除しなさい!」と命令するだけでは、子供は素直に心を入れ替えて部屋を整理整頓するようにはなりません。このような親子には、チリ一つない“きれい綺麗な部屋”が大切なんではなく、安心して勉強できる“綺麗な心になれる部屋”が大切なんだと考える余裕がないからです。そこで第三者的立場から、「この部屋のどこをどのように変えれば集中できる環境になるんだろう?」などと問いかけてやれば、子供は自分の考えが尊重されていることに刺激を受けて、自分の頭で本当の問題点に気付けるようになるんです。

 一般に「人に魚をとってやればその人を一日食べさせることができ、魚のとりかたを教えてやればその人を一生食べさせることができる」と言われます。やみくもに解決策を与えるのではなく自力で解決策を見つけさせる、こうした労力を重ねてこそ目前の子供が“一生食べていける”ようになるんですね。その子供に対してどのように問いかければその子供が自分の頭で考えるようになるか、これは子供によって千差万別ですから家庭教師の先生と絶えず相談しながら最低3つくらいは用意しておきましょう。

前のページへ  次のページへ  ページのトップへ 資料請求・お問い合わせ