中学生に対する接し方と小学生に対する接し方はずいぶん違います。中学生は気の合う友達同士でグループを形成し、帰属意識や自己顕示欲を満足させようとします。だから注意されると干渉されたように感じ、感情的に反発する。子供扱いされることを嫌って、親と話さなくなる。周囲の批判に対し極度に傷つく。自分の失敗を認めない。中学生は気持ちがうつろいやすく、秘密もいっぱいあります。今や中学生のカバンをそっと開けることはご主人のカバンをそっと開けるのと同じくらいの恐怖を覚えます。しかも、反抗期はかつての中2くらいだったのが、今では中1より早くなってきています。このことは勉強好きの生徒も勉強嫌いの生徒も同じです。
また、中学生は気分屋で、教えたことを忘れるなんてしょっちゅうです。中学生を指導していていつも痛感することは、“やる気はあるけれども長続きしない”ということです。中学生に対して伝えたいことを100%伝えることのむずかしさ…、講師であればだれでも直面します。
こんな難しい世代だからこそ求められる指導法があります。「この子は勉強嫌いだ」というレッテルを貼っていませんか? 「これしなさい」「あれしなさい」と指示するだけですまそうとしていませんか? 「なぜこんなのもわからないの?」「何度も教えたでしょ」と非難していませんか? 中学生は抵抗勢力ではなく迷い子に過ぎませんから、手を取り合って前へ進むべきです。これまでの自分は周囲の助力のおかげであったことを自覚させるとともに、今度は自分ひとりで物事をなし遂げることができるように教え導くこと、これが受験ドクターの指導方針です。
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